• 2018/03/07

    Birdy Decanter Laboratory

    Birdyデキャンタで自分流にワインを楽しむヒント vol.2

    ワインは生き物。コーラや果汁ジュースとは異なり、瓶詰めされてからも少しずつ変化、進化を続ける飲み物です。だからこそ、「いつ飲むのがベストなのか?」というのは、ワインを飲むときの大きな課題。このワインは若いうちに飲むのがいいの?それとも熟成させてから飲むのがいいの……?ワイナリーの資料やワイン専門誌などには飲み頃が記載されていますが、ワインを前にしていちいち調べるのも手間ですよね。

    また、つねに自分の味覚にぴったりのワインを見つけられるか、というと、それも難しいもの。こんな味かな?と期待して開けたら、どうも今ひとつ……、という場合も。

    そんなときの強い味方がBirdyデキャンタ。
    Birdyデキャンタならご自分の手でお好みの味わいに近づけられます。

     

     

     

    <Birdyデキャンタ with 白ワイン>

     

     

    白ワインは、まず2つのタイプに分けて考えましょう。
    ひとつ目は、ソーヴィニヨン・ブランやリースリング、ゲヴュルツトラミネールグリッロといった、アロマティックな品種を用いたワイン。これらのワインは熟成にオーク樽を使用せず、ブドウそのものの風味が凝縮していますから、Birdyデキャンタを使うことによって、果実味と酸味を引き出し、調和させることによって複雑で透明感のある味わいになります。ただし、まわし過ぎには要注意。アロマが飛んでしまいます。そっと添わせるところから始めましょう。また、もし、「料理に対してフルーツの香りが強すぎるな」と思った場合は、ちょっと多めにまわしてみてください。キリリと締まった味わいになります。

     

    ふたつ目はオーク樽を熟成に使っているかどうか。とはいえ、オーク樽をどのくらい使っているかなんて、ボトルを見ただけではわかりませんよね。まずは色を見てみましょう。輝くような淡いホワイトゴールドや明るい麦わら色のワインは、オーク樽をあまり使っていないと考えられます。次に香り。おそらく洋ナシや白桃のさわやかな香りがするのでは? となると、これはオーク樽の影響がない、もしくは少ないワインでしょう。連載で取り上げた中では、きいろ香がこれに当てはまります。この場合は、そっとまわして果実味を引き出して楽しんでください。まわし過ぎるとせっかくの果実味が飛んでしまうので注意が必要です。

     

    次に、見た目が照りのあるゴールドの場合。そして香り洋ナシなどの果実だけでなく、バニラやナッツなど甘い香りがあれば、これはオーク樽をしっかり使ったタイプ。グレネリーのシャルドネや、スペインのルエダがこれに当てはまります。このタイプは、グラスに注いだだけでは、オーク樽由来の甘いバニラやナッツのボリューム感ある風味が前面に出がち。これを好む人はそのままでもちろんよいのですが、もう少し果実味や酸味、白い石を思わせる鉱物感を引き出したい、という場合はそっと添わせるか、ゆっくりまわすことをおススメします。空気と触れ合うことで、酸がもたらすフレッシュさも加わり、複雑な味わいになるでしょう。

     

    <Birdyデキャンタ with スパークリングワイン>

     

     

     スパークリングワインをデキャンターする?と不思議に思う方もいらっしゃるでしょう。ところが、何度か開催したテイスティングイベントにおいて、この組み合わせがもっとも多くのお客さまから感嘆の言葉をいただきました。まわすと泡が飛んでしまいそうですよね?1000円以下のお手頃なものだとそうかもしれません。けれど瓶内二次発酵で造った正統派のものだと、泡がよりきめ細かくなってワインの中に溶け込むのです。すると若いスパークリングワインでも、少し熟成してまろやかになったかのような味わいに変化します。ポル・ロジェがそうでした。いっぽう、もともと熟成期間の長かったロジャー・グラートは、泡が溶け込んだことによりフレッシュさが増して若々しく。ロゼのJは赤いベリーフルーツの風味が出てきてよりフルーティーになりました。

     

    ポイントは、そうっと添わせること。あかちゃんのほっぺをなでるようにそうっと、です。炭酸ガスが苦手とおっしゃる方は、クルっとまわしてもOK。グラスのままグルグルまわすと、たんに気の抜けたワインになってしまいますが、Birdyデキャンタを使うと泡がワインにしっかり溶け込むので、気が抜けるのではなく、味わいのバランスはそのままにふくよかな口あたりになるのでおススメです。

     

    Text : Megumi Nishida

     

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  • 2018/03/06

    Birdy Decanter Laboratory

    Birdyデキャンタで自分流にワインを楽しむヒント vol.1

    ワインは生き物。コーラや果汁ジュースとは異なり、瓶詰めされてからも少しずつ変化、進化を続ける飲み物です。だからこそ、「いつ飲むのがベストなのか?」というのは、ワインを飲むときの大きな課題。このワインは若いうちに飲むのがいいの?それとも熟成させてから飲むのがいいの……?ワイナリーの資料やワイン専門誌などには飲み頃が記載されていますが、ワインを前にしていちいち調べるのも手間ですよね。

    また、つねに自分の味覚にぴったりのワインを見つけられるか、というと、それも難しいもの。こんな味かな?と期待して開けたら、どうも今ひとつ……、という場合も。

    そんなときの強い味方がBirdyデキャンタ。
    Birdyデキャンタならご自分の手でお好みの味わいに近づけられます。

     

     

     

    <Birdyデキャンタ with 赤ワイン>

     

     

    まず、ワインの色を見てみましょう。
    グラスの底がハッキリ見えるような透明感のあるワインは、洗練されたエレガントなタイプに分類できます。連載で紹介した中ではピノ・ノワールが当てはまります。この場合は、Birdyデキャンタをそーっと添わせて、すこーしずつワインの風味を開かせるのがポイント。まわすほどに、酸味がたち、透明感が増し、風味が開いてくるので、お好きなところでストップしてください。急激に回すと、繊細な風味が飛んでしまうので要注意!

     

    グラスの底が見えにくい色の濃いワインは、味わいもしっかり重厚な場合が多いもの。連載で紹介した中では、イタリアのバルベーラキャンティチリのカベルネ・ソーヴィニヨンオーストラリアのシラーズボルドーのシャトー・ベル・アシーズ・クォーが当てはまります。栓を開けたばかりのワインは、ボトルの中に閉じ込められていた風味がぎゅーっとちぢこまっています。元気で濃厚なワインが好き、という方はそのままでもOKですが、せっかくなら、ワインに深呼吸をさせて、手足を伸ばすように風味を開いてあげましょう。そうっと添わせるところから始めてみてください。ひと回しごとにいろいろな香りや味が広がり、複雑になっていくことでしょう。とはいえ、濃いワインだからとグルグルまわし過ぎないように。酸味とタンニンの渋みが目立ってしまうことがあります。

     

    年代が若く、紫を帯びた若々しい濃い色のワインの場合は、添わせ方に神経質にならなくても大丈夫。飲み頃には早かったかな?という場合も、空気と触れ合うことで果実味や酸味、タンニンなどが一体化し、飲み頃の味わいに近づけることができます。逆に、グラスの淵に少しレンガ色が入るような古い年代のものは慎重に。いきなりグルグルすると、玉手箱を開けた浦島太郎のように色も風味もあっという間に退化してしまいます。眠れる森の美女のようにやさしく起こしてあげて。そーーっと添わせるのがおススメです。

     

    <Birdyデキャンタ with ロゼワイン>

     

     

    フレッシュ&フルーティーでカジュアルに楽しめるロゼワイン。若いうちに飲む場合がほとんどなのでデキャンタージュする必要はないのでは?と思うかもしれません。けれど、ロゼもBirdyデキャンタによって楽しみ方が広がります。

     

    そっと添わせると、赤いベリーフルーツの風味が華やかに広がります。赤ワインの要素が前面に出るので、白身の肉料理やパスタなど、メインの料理と一緒に楽しめるでしょう。

     

    ちょい回しをすると、酸味や白い花のような風味が高くなるので、白ワインの要素が前面に。魚介類のフリットやカルパッチョなど、アペリティフから前菜にかけての時間を彩ってくれます。

     

    いずれの場合も、グルグルまわしは禁物。ロゼはカジュアルなイメージですが、色が表すように、デリケートなワインなのです。

     

    また、ロゼは温度によっても風味が大きく変わります。冷えた温度を保つために、ワインだけでなく、Birdyデキャンタを30分くらい冷蔵庫で冷やしておくとよいでしょう。

     

    Text : Megumi Nishida

     

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  • 2018/02/28

    Birdy Decanter Laboratory

    2月のワイン / 02. ミショー ミショー・ヴィンヤード ピノ・ノワール

    Birdy Decanter Laboratoryでは、季節をテーマに毎月2本ずつワインをピックアップ。Birdyデキャンタによる「時短デキャンタージュ」で楽しめる変化を、ワインライターの西田恵さんにレポートしていただきます。

     

     

    春は名のみの寒さが続く2月。こんな季節に恋しくなるのは、やっぱり赤ワイン。今月はボルドーとピノ・ノワールという、赤ワインの王道的なワインをご紹介します。とはいえ、ご紹介するアイテムは、歴史ある王道的なものではなく、新進気鋭の造り手のもの。新しい造り手、新しい産地を知るのもワインの大きな楽しみです。

     

    ■ 2月のワイン vol.2 赤ワイン

    Michaud
    ミショー
    2014 Michaud Vineyard Pinot Noir
    ミショー・ヴィンヤード ピノ・ノワール
    産地:アメリカ カリフォルニア
    ぶどう品種:ピノ・ノワール100%

     

     

    カリフォルニアワインというと、一番に思いつくのはカベルネ・ソーヴィニヨンなどボルドー系の品種かもしれません。けれどかの地では2004年公開の映画「サイドウェイ」で紹介されたように、すぐれたピノ・ノワールもたくさん造られています。ポイントは大西洋からの冷たい海風をどれくらい受ける地形であるか、または標高が高いか。温暖な気候を好むボルドー系品種とことなり、冷涼な気候のもとで真価を発揮するピノ・ノワールに欠かせないのは、なにより適度に涼しい場所。サンフランシスコ北部のソノマと並ぶピノ・ノワールの一大産地がサンフランシスコ南部のセントラルコースト。今回ご紹介するワインはここで造られました。

     

    カリフォルニアのワイン産地には、現在、政府公認のワイン指定栽培地域、AVA(American Viticultural Areas)が140弱あります。最初に制定されたのは1982年。そのわずか1年後に、今回のワインが属するシャローンAVAはできました。もともとシャローンはワイナリーの名前。このひとつのワイナリーのためだけにシャローンAVAはできたのです。なぜか?それはこの地が、石灰質土壌(カリフォルニアにはほとんどないと言われている)であることと、標高が560メートルと高いという、ほかとは大きくことなる条件だったから。シャローンワイナリーは「石灰質土壌ではいいブドウができる」と知っているブルゴーニュ出身のフランス人によって開墾されました。ここのシャルドネは1975年の有名な「パリスの審判」で並み居るフランスの銘酒を差し置き3位に入賞したほど。このシャローンで30年以上にわたり醸造長を務めたマイケル・ミショーが独立して自分のワイナリーを設立したのが、このミショーです。

     

    ■ 南部なのになぜ冷涼?

    セントラルコーストは場所によってはメキシコが近いほど南部の産地。それなのになぜ冷涼なのでしょうか?それはカリフォルニアからメキシコのバハ・カリフォルニア半島まで南北に連なる山脈が、1800万年前の地殻変動で直角に曲がったから。山脈が東西向きになったため、アラスカからの冷たい風が直接入り込むようになったのです。シャローンAVAのあたりはモントレー湾からの風が谷伝いにピューッと吹き込みます。

     

    <Birdy デキャンタによる飲み比べ>

    <用語解説>
    そのまま:ワインボトルからそのままグラスへ注ぐ
    ゆっくり添わせる:ワインをBirdyデキャンタに注いだら、少し斜めに傾けて内側をゆっくりなぞるように一周する。
    ちょい回し:ワインをBirdyデキャンタに注いだら、そうっと(←ココ大事!)1、2回、回す。

     

    そのまま:少し乾いたダークチェリーや、レザーや木の皮など、フルーティーというよりどちらかというとアーシーな香り。ダークチェリーやブルーベリーなどの果実味がぎゅっと詰まった味わい。香りと同じレザーの風味やジャンシアンなどハーブの味わいも。

     

    ゆっくり添わせる:ぎゅっと締まっていた香りや味わいが開いてきました。ダークチェリーのジューシーな果実味がふわっと口に広がります。白い石のようなミネラル感や、さわやかな酸味も加わり、透明感のある、キレイに調和した味わいになりました。

     

    ちょい回し:香りにも酸や白い石のミネラル感が加わり、フルーツの軽快な香りが広がります。いっぽう味わいのほうは、すこしタンニンが目立つようになってきました。いったん開いた味わいが、ふたたびきゅっとした強さを持つように。

     

     

    ■ ワインライター西田恵のひとこと

    「そのまま」のアーシーめな味わいは、根菜の煮物やチキンの照り焼きなどしっかりめの味付けの和食と一緒に。香り高く緻密な味わいの「ちょい回し」はパルミジャーノやコンテなどのチーズと合わせて。個人的には「ゆっくり添わせた」ジューシーな味わいを生ハムやサラミと一緒にゆっくり楽しみたい!

     

    ワイン輸入元:未入荷
    https://www.michaudvineyard.com/

     

    そのまま、ゆっくり添わせる、ちょい回し、グルグル回し? いろいろと試して、ご自身のお気に入りをぜひ探してみてくださいね!

    Text : Megumi Nishida

     

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  • 2018/02/28

    Birdy Decanter Laboratory

    2月のワイン / 01. シャトー・ベル・アシーズ・クォー サンテミリオン・グラン・クリュ

    Birdy Decanter Laboratoryでは、季節をテーマに毎月2本ずつワインをピックアップ。Birdyデキャンタによる「時短デキャンタージュ」で楽しめる変化を、ワインライターの西田恵さんにレポートしていただきます。

     

     

    春は名のみの寒さが続く2月。こんな季節に恋しくなるのは、やっぱり赤ワイン。今月はボルドーとピノ・ノワールという、赤ワインの王道的なワインをご紹介します。とはいえ、ご紹介するアイテムは、歴史ある王道的なものではなく、新進気鋭の造り手のもの。新しい造り手、新しい産地を知るのもワインの大きな楽しみです。

     

    ■ 2月のワイン vol.1 赤ワイン

    Chateay Belle Assise Coureau
    シャトー・ベル・アシーズ・クォー
    Saint-Emilion Grand Cru
    サンテミリオン・グラン・クリュ
    産地:フランス ボルドー
    ぶどう品種:メルロー 55%、カベルネ・フラン 45%

     

     

    “5大シャトー”という言葉を聞いたことはありませんか?シャトー・ラトゥールやシャトー・マルゴーなど5つの超有名銘柄シャトーの総称です。この5つのシャトーは数多あるメドック地区のボルドーワイン格付けの1級に君臨します。ナポレオン3世の命により、この格付けが行われたのは1855年。パリ万博にボルドーワインを出展するためでした。審査を行ったのは、ボルドー商工会議所から依頼を受けたボルドーワインの仲買人。格付けの判断材料は当時の取引価格でした。高いワインから順に1級、2級、というわけです。この格付けは現在も有効で、唯一の例外は1973年に1級に昇格したシャトー・ムートン・ロートシルトだけ。このメドック(*1)の格付けに対して、ジロンド川の対岸に位置するサンテミリオン地区の格付けが制定されたのは1955年と比較的最近のことです。審査を行うのは生産者が主体で、こちらは10年ごとに見直しが行われます。サンテミリオン地区がかつえシンデレラワインの産地と言われたのは、歴史が古くないシャトーでも、がんばれば格付けの上位にいける可能性があるからでしょう。

     

    今回ご紹介するシャトー・ベル・アシーズ・クォーは、歴史は19世紀に遡りますが、長い間ずっと、瓶詰めしたワインではなく樽詰めしたワインを売っていました。素晴らしい土地なのにもったいない、と目を付けたのがモナコ・グランプリでの優勝経験のある元F1ドライバー、ジャン=ピエール・ベルトワーズをはじめとするワイン愛好家の友人たち。2012年にみなでシャトーを買い取って畑や醸造設備を刷新し、若く才能あふれるワインメーカーを雇ってワイン造りをスタートさせました。まだまだ新しいシャトーなので格付け入りはしていませんが(前回の格付けは2012年でした)、これからに期待できるシャトーといえるでしょう。

     

    ■ 格付け昇格したワイン

    1973年に晴れて一級に昇格したシャトー・ムートン・ロートシルトはラベルの絵を毎年著名なアーティストに依頼することで知られています。記念すべき73年のデザインを手掛けたのはピカソ。ラベルには、「われ1級になりぬ、かつて2級なりき、されどムートンは変わらず」というバロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド男爵の言葉が記されています。

     

    <Birdy デキャンタによる飲み比べ>

    <用語解説>
    そのまま:ワインボトルからそのままグラスへ注ぐ
    ゆっくり添わせる:ワインをBirdyデキャンタに注いだら、少し斜めに傾けて内側をゆっくりなぞるように一周する。
    ちょい回し:ワインをBirdyデキャンタに注いだら、そうっと(←ココ大事!)1、2回、回す。

     

    そのまま:カシスやイチジク、パプリカ、レザーなどの渋めの香り。味わいも、カシスの果実味はぎゅっと閉じて、パプリカのようなグリーンな風味が強い、シリアスな味わいです。タンニンもちょっと強く感じます。

     

    ゆっくり添わせる:香りが広がってきました。カシスにタバコや下草、セージなどのハーブやスパイスが加わります。味わいはカシスにプラムも加わり複雑に。乾いた土っぽさや、レザー、白コショウなどの風味も出てきました。タンニンも少しなめらかに。

     

    ちょい回し:香りにはカカオの甘さが加わり、ふわっと華やかに広がってきました。ぎゅっと閉じていたカシスの果実味が開いてプラムのふっくらソフトな味わいに。スパイスもリコリスやナツメグなど、より甘さを感じるものが増えてきました。

     

     

    ■ ワインライター西田恵のひとこと

    炭火焼の赤身のステーキと合わせるなら、「そのまま」の、しっかりした味わいを。甘くスパイシーに開いた「ちょい回し」はピリ辛の中華料理とどうぞ。個人的には「ゆっくり添わせた」凛々しい味わいを少しクセのあるジビエと合わせたい!

     

    ワイン輸入元:ワイン・プロスぺリテ(株)
    https://www.wine-prosperite.com/

     

    そのまま、ゆっくり添わせる、ちょい回し、グルグル回し? いろいろと試して、ご自身のお気に入りをぜひ探してみてくださいね!

    Text : Megumi Nishida

     

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  • 2018/01/22

    Birdy Decanter Laboratory

    1月のワイン / 02. ロロリノス カルメネーレ グラン・レゼルヴァ

    Birdy Decanter Laboratoryでは、季節をテーマに毎月2本ずつワインをピックアップ。Birdyデキャンタによる「時短デキャンタージュ」で楽しめる変化を、ワインライターの西田恵さんにレポートしていただきます。

     

     

    みなさま、2018年をいかがお過ごしですか? 新しい年が始まった1月は、ぜひ新しいワインにチャレンジしてみてください。ひとつは南アフリカのワイン、もうひとつはカルメネーレという品種のワイン。日本では出会う機会の少ないワインたちですが、その実力は世界が認めるところ。ぜひBirdyデキャンタで未知なる魅力を引き出して楽しんでみてください。

     

    ■ 1月のワイン vol.2 赤ワイン

    赤ワイン
    Lololinos
    ロロリノス
    Carmenere Gran Reserva
    カルメネーレ グラン・レゼルヴァ
    産地:チリ コルチャグア
    ぶどう品種:カルメネーレ

     

     

    日本にいちばん多く輸入されている国はどこだと思いますか? 答えはチリ!3年前まではフランスでした。1970年代に始まった第一次ワインブームの時代からフランスは不動の一位を守っていたのですが、3年前にまさかの下剋上が。2000年前後に起こった“チリカベ(チリのカベルネ・ソーヴィニヨン)・ブーム”で有名になったチリワインは、一時期のブームに終わることなく着々と足場を固め、ついに一位の座をフランスから奪取したのです。チリワインの魅力は、なんといっても“手ごろな価格ながら品質が高い“こと。1990年に軍事政権が終わり民主化がはじまると、もともと良質なワインを造っていたワイナリーは海外から設備や技術を導入してさらに高品質なワイン造りを。また、ワイン産地としてすぐれたポテンシャルを持つチリにはフランスやスペインなどから多くのワイナリーが進出し、母国での高い技術を生かして高品質なワインを生み出すようになったのです。

     

    つい最近までチリで注目されてきたのは、上記のような大手ワイナリーが手掛けた“安くておいしいワイン”、もしくは、“入手困難なプレミアムワイン”だけでした。たとえばフランスのブルゴーニュのような、農民が自分のブドウだけでワインを造るワイナリーはごくわずか。チリは栽培面積あたりのワイナリー数が世界一少ない国なのです。貧しい時代を生き抜いた農民は、自分でワインを造りたくても機材を買う余裕がなく、大手ワイナリーにブドウを売るしかなかったからです。けれど最近になって、農家の若い世代などが独立した小さなワイナリーも増えてきました。政府も積極的に資金援助を行うように。今回のワイナリーもそのひとつ。ワインを造り始めたばかりの農家で、チリならではの品種カルメネーレを使っています。カベルネ・ソーヴィニヨンなどの有名品種を使えば売れ行きもよいのに、あえてチリならではの品種で勝負するあたりに農家のプライドを感じます。ラベルのように牛を使って畑を耕しているそう。日本にはまだ輸入されていません。

     

    ■ カルメネーレって?

    カルメネーレのふるさとはフランス・ボルドー。19世紀半ばにカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロなどと一緒にチリに持ち込まれました。実はこのとき、カルメネーレはメルロと混同されてしまい、チリではメルロとして一緒に栽培されてきました。葉の色もブドウの形も熟成時期も異なるこのブドウを、現地の一部の人は「メルロ・タルディヴ(遅く熟すメルロ)」と呼んでいたそう。さすがにおかしいと思った農学教授が1994年にフランスから学者を呼んで調べて初めて、これはメルロではなくカルメネーレだと判明しました。カルメネーレはボルドーでは18世紀まで主要品種として使われていましたが、熟成が遅いため栽培がむずかしく今はほとんど生産されていません。温暖なチリのほうが栽培に適していたのでしょう。

     

    <Birdy デキャンタによる飲み比べ>

    <用語解説>
    そのまま:ワインボトルからそのままグラスへ注ぐ
    ゆっくり添わせる:ワインをBirdyデキャンタに注いだら、少し斜めに傾けて内側をゆっくりなぞるように一周する。
    ちょい回し:ワインをBirdyデキャンタに注いだら、そうっと(←ココ大事!)1、2回、回す。

     

    そのまま:プラムエキスやカシスシロップ、バタースカッチ、スミレの砂糖漬けのような、濃厚な香りと味わい。 完熟した果実の風味が口いっぱいいにふわっと広がる、むっちり官能的なボディのワイン。

     

    ゆっくり添わせる:香り、味わいともに、重厚感がやわらぎ、華やかになってきました。プラムエキスから熟したフレッシュなプラムへ。スミレの香りや風味も加わってきました。

     

    ちょい回し:香り、味わいともにプラムからスミレへ。むっちりボディもルーベンスからルノワールへ。透明感が備わりました。ここちよい酸味もキレイに調和しています。

     

     

    ■ ワインライター西田恵のひとこと

    ッチでパワフルな「そのまま」は、カスレやベッコフなど冬ならではの重厚感ある料理にぴったり。フローラルな「ちょい回し」は赤身のステーキやパエリアなどにおススメ。個人的にはエレガントな「ゆっくり添わせた」ワインを豆乳鍋や白菜とベーコンのミルフィーユ鍋と楽しみたい!

     

    ワイン輸入元:日本未入荷 

     

    そのまま、ゆっくり添わせる、ちょい回し、グルグル回し? いろいろと試して、ご自身のお気に入りをぜひ探してみてくださいね!

    Text : Megumi Nishida

     

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  • 2018/01/16

    Birdy Decanter Laboratory

    1月のワイン / 01. グレネリー エステート・リザーヴ・シャルドネ

    Birdy Decanter Laboratoryでは、季節をテーマに毎月2本ずつワインをピックアップ。Birdyデキャンタによる「時短デキャンタージュ」で楽しめる変化を、ワインライターの西田恵さんにレポートしていただきます。

     

     

    みなさま、2018年をいかがお過ごしですか? 新しい年が始まった1月は、ぜひ新しいワインにチャレンジしてみてください。ひとつは南アフリカのワイン、もうひとつはカルメネーレという品種のワイン。日本では出会う機会の少ないワインたちですが、その実力は世界が認めるところ。ぜひBirdyデキャンタで未知なる魅力を引き出して楽しんでみてください。

     

    ■ 1月のワイン vol.1 白ワイン

    GLENELLY
    グレネリー
    ESTATE RESERVE CHRDONNAY 2015
    エステート・リザーヴ・シャルドネ
    産地:南アフリカ ステレンボッシュ
    ぶどう品種:シャルドネ

     

     

    南アフリカは現在もっとも注目されているワイン産地のひとつです。ワイン造りの歴史は古く17世紀から。オランダ東インド会社が東洋航路の中継点としてケープタウンを建設し、ブドウを持ち込んでワイン造りをスタート。その後、ナントの勅令廃止で弾圧を受けたユグノー派のフランス人が移住しワイン造りを発展させました。20世紀にはアパルトヘイトへの経済制裁で国際舞台から姿を消しましたが、1994年に輸出市場が開放されると、品質重視のワイナリーが増えて輸出は増大。すぐれたワイン産地としての条件に恵まれたこの地には、フランスやカリフォルニアなどからも有名ワイナリーが数多く進出しています。

     

    グレネリーの創設者は、フランス・ボルドーの名門シャトー、シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランドの元オーナー、メイ・ドゥ・ラングサン夫人。1988年にボルドーのワイン仲間と新天地を探して世界中を旅しているときにこの地を訪れ、2003年にワイナリーを設立。2007年にはボルドーのシャトーを売却しグレネリーに専念しています。風通しのよい冷涼な気候のもとで造られるワインは、食事に合わせやすくエレガント。樽の風味が強くならないように、通常つかわれる樽のほぼ倍の大きさの500リットルの樽で発酵と熟成をしています。
    また、現在も貧富の差が大きな南アフリカですが、グレネリーでは社員の子供用にケアセンターを設立。食事の用意や図書館では勉強できる環境を整えています。

     

    ■ ワインの伝来いろいろ

    ワイン造りやブドウ品種は、古くは貿易を通じて、ローマ時代は拡張するローマ帝国とともに広がりました。中世以降はキリスト教の影響も大きく、ヨーロッパ内では修道士によって開拓された産地や広まった品種も数多くあります。南米やニュージーランドにワイン造りをもたらしたのも宣教師でした。オーストラリアには囚人船団がブドウを持ち込んだのですが、このとき初代総督は南アのケープタウンで苗木を積み込んだと言われています。

     

    <Birdy デキャンタによる飲み比べ>

    <用語解説>
    そのまま:ワインボトルからそのままグラスへ注ぐ
    ゆっくり添わせる:ワインをBirdyデキャンタに注いだら、少し斜めに傾けて内側をゆっくりなぞるように一周する。
    ちょい回し:ワインをBirdyデキャンタに注いだら、そうっと(←ココ大事!)1、2回、回す。

     

    そのまま:熟した洋ナシや白桃、レモンメレンゲ、バタースコッチなどの豊かな香り。口に含むと、熟した果実やトーストしたナッツのような果実味がやわらかく広がります。余韻にほのかにハチミツのような風味も感じるゴージャスな味わい。

     

    ゆっくり添わせる:香りにはリンゴやレモンなどが加わり軽やかに。酸味がでてきて、リッチな果実味と調和し、味わいはゴージャスからフルーティーに変化。白い花のような軽快な華やかさもあります。

     

    ちょい回し:香り、味わいともに、よりレモンやグレープフルーツなどシトラス風味が加わり、フレッシュな印象に。白い石を思わせるミネラル風味も加わります。

     

     

    ■ ワインライター西田恵のひとこと

    「そのまま」のリッチな味わいは疲労回復に効く豚肉のグリルとともに。「ちょい回し」の洗練された味わいは、お正月疲れした胃に優しい大根おろしたっぷりのみぞれ鍋とどうぞ。個人的には、この時期ならではの生牡蠣を「ゆっくり添わせた」シトラス風味で楽しみたい!

     

    ワイン輸入元:(株)マスダ
    http://masuda-jp.com/

     

    そのまま、ゆっくり添わせる、ちょい回し、グルグル回し? いろいろと試して、ご自身のお気に入りをぜひ探してみてくださいね!

    Text : Megumi Nishida

     

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  • 2017/12/22

    Birdy Decanter Laboratory

    12月のワイン / 02. ロジャー グラート カヴァ グラン・レセルバ ジョセップ・ヴァイス

    Birdy Decanter Laboratoryでは、季節をテーマに毎月2本ずつワインをピックアップ。Birdyデキャンタによる「時短デキャンタージュ」で楽しめる変化を、ワインライターの西田恵さんにレポートしていただきます。

     

     

    キラキラなイルミネーションが街を飾るクリスマス・シーズン到来! そしてこの時期のワインといえば、キラキラな泡がスパークルに輝くスパークリングワイン!
    スパークリングワインをデキャンタージュ? 意外に思うかもしれませんが、実はスティルワインと同じように、いえ、時にはそれ以上に、スパークリングワインをデキャンタージュすると味わいの変化が楽しめるのです。パーティーなどでぜひBIRDY.を使ってみてください。場が盛り上がること間違いなし!

     

    ■ 12月のワイン vol.2 スパークリングワイン

    Roger Goulart
    ロジャー グラート
    Cava Gran Reserva Josep Valls
    カヴァ グラン・レセルバ ジョセップ・ヴァイス
    産地:スペイン ペネデス
    ぶどう品種: シャルドネ35%、チャレッロ30%、マカベオ20%、パレリャーダ15%

     

     

    世界中で大人気のスパークリングワイン。日本でもこの10年で輸入量はおよそ1.5倍に伸びています。とくに飛躍が目覚ましいのはスペインのカヴァ。フランスのシャンパーニュで製法を学んだカタルーニャ地方出身者が、スペインで初めてスパークリングワインを造ったのは1851年と言われています。ロジャーグラートは名門カヴァのひとつ。すべてのカヴァは同一年収穫のブドウで造られたヴィンテージ、最低熟成期間が規定の2倍、伝統品種を主に用いる点が特徴です。

     

    ロジャーグラートの歴史は、創始者ジョセップ・カナルスがブドウ栽培を始めた19世紀初頭にさかのぼります。カナルスは1860年に農家の地下に酒蔵を開設。その後、フランスのシャンパーニュに魅了された彼は、スペインでもシャンパーニュに匹敵するスパークリングワインを造ろうと一念発起。1882年に瓶内二次発酵させた伝統的なシャンパーニュ製法でスパークリングワイン造りを始めました。使うブドウは、カヴァの故郷ペネデスの伝統品種、マカベオ、チヤレッロ、パレリャーダとシャルドネ。一番搾りの果汁のみを用います。瓶内熟成は、最低でもカヴァの規定の9カ月の2倍の18カ月。このキュヴェは、ロジャーグラート社で5半世紀にわたり醸造家として活躍したジョセップ・ヴァイスへのオマージュとして造り上げた究極の1本です。本当に優れた年にしか造られず、瓶内熟成を48カ月も行っています。

     

    ■ スパークリングワインの呼び名いろいろ

    「シャンパーニュ」はフランスのシャンパーニュ地方産のものしか名乗れないこと、みなさんすでにご存じですよね。でも実は、カヴァも1970年頃まで「チャンパン(チャンパーニュ)」と呼ばれていました。シャンパーニュの生産者から抗議を受けたため「カヴァ」に名称変更したのです。

     

    <Birdy デキャンタによる飲み比べ>

    <用語解説>
    そのまま:ワインボトルからそのままグラスへ注ぐ
    ゆっくり添わせる:ワインをBirdyデキャンタに注いだら、少し斜めに傾けて内側をゆっくりなぞるように一周する。
    ちょい回し:ワインをBirdyデキャンタに注いだら、そうっと(←ココ大事!)1、2回、回す。

     

    そのまま:グレープフルーツや熟したリンゴ、洋ナシ、ほのかなトーストの香り。勢いのよい泡とともに、熟した白桃や洋ナシの果実味が口いっぱいに広がります。グレープフルーツの果皮のような、さわやかなほろ苦さも感じます。

     

    ゆっくり添わせる:香りは洋ナシよりグレープフルーツなどのシトラス風味が強くなってきました。泡は細かく溶け込んで口あたりはとってもまろやか。酸味や果実味がハッキリと出てフルーティーな味わいになります。

     

    ちょい回し:香りには白い花やハーブも加わり、よりやさしく軽やかに。味わいは、洋ナシやリンゴの果実味とハーブや白い石を思わせるミネラル風味が調和し、よくできた白ワインのような落ち着きが出てきました。

     

     

    ■ ワインライター西田恵のひとこと

    パーティーのアペリティフなら「そのまま」の元気いっぱいな華やかさを楽しんで。グリルチキンなどの白身のお肉料理と合わせるなら「ちょい回し」の洗練された味わいをどうぞ。個人的には、「ゆっくり添わせた」酸のキレイな味わいを、ポン酢で食べる鍋と合わせたい!

     

    ワイン輸入元:三国ワイン(株)
    http://www.mikuniwine.co.jp/

     

    そのまま、ゆっくり添わせる、ちょい回し、グルグル回し? いろいろと試して、ご自身のお気に入りをぜひ探してみてくださいね!

    Text : Megumi Nishida

     

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  • 2017/12/22

    Birdy Decanter Laboratory

    12月のワイン / 01. ポル・ロジェ

    Birdy Decanter Laboratoryでは、季節をテーマに毎月2本ずつワインをピックアップ。Birdyデキャンタによる「時短デキャンタージュ」で楽しめる変化を、ワインライターの西田恵さんにレポートしていただきます。

     

     

    キラキラなイルミネーションが街を飾るクリスマス・シーズン到来! そしてこの時期のワインといえば、キラキラな泡がスパークルに輝くスパークリングワイン!
    スパークリングワインをデキャンタージュ? 意外に思うかもしれませんが、実はスティルワインと同じように、いえ、時にはそれ以上に、スパークリングワインをデキャンタージュすると味わいの変化が楽しめるのです。パーティーなどでぜひBIRDY.を使ってみてください。場が盛り上がること間違いなし!

     

    ■ 12月のワイン vol.1 スパークリングワイン

    Pol Roger
    ポル・ロジェ
    Brut Réserve NV
    ブリュット・レゼルヴ
    産地:フランス シャンパーニュ
    ぶどう品種: ピノ・ノワール33%、シャルドネ33%、ピノ・ムニエ33%

     

     

    祝いの美酒シャンパーニュは古くから貴族や王族、著名人に愛されてきました。古くはルイ15世やナポレオン、ロシア皇帝、近年ではシャルル・ド・ゴール大統領、マリリン・モンロー、そしてジェームズ・ボンド!このポル・ロジェも元イギリス首相のチャーチル氏が愛飲したことで知られています。氏にオマージュを捧げた「キュヴェ・サー・ウインストン・チャーチル」は、ポル・ロジェ社の最高級品です。

     

    ポル・ロジェ社は1849年に設立された家族経営のシャンパン・ハウス。チャーチル氏に愛されただけでなく、2004年には英国王室御用達に任命されています。ポル・ロジェの哲学は「気品と優美」。発酵に木樽ではなくステンレス・タンクをもちいることによって、ブドウ本来の繊細な味わいを引き出した、格調高いワインを造り続けています。本拠地を構えるのは有名シャンパーニュメゾンが軒を連ねるエペルネ。ポル・ロジェはエペルネでもっとも深く、湿度が低いところに地下セラーを所有しています。この安定した環境でゆっくりと熟成させることによって、シャンパーニュは極上の泡を備えることができるのです。このブリュット・レゼルヴは、最低でも3年間の熟成を経て造られます。

     

    ■ シャンパーニュの製法あれこれ

    シャンパーニュは一次発酵でできたワインを瓶詰めし、糖と酵母を詰めて封印。瓶内で二次発酵させ、泡を液体に閉じ込めます。このとき、役割を終えた酵母が澱となって瓶底に沈殿。そのままだと濁ってしまうので、瓶をちょっとずつ動かし、最終的には瓶をさかさまにして口元に澱を集めてから冷却し吹き飛ばします。この瓶を動かすことを「ルミアージュ」と呼びます。もともとは職人が手作業で毎日少しずつ角度を変えて動かしていましたが、現在では最高級品をのぞいてほとんど機械化。ポル・ロジェは今も職人が手作業でルミアージュを行っている稀有なメゾンです。

     

    <Birdy デキャンタによる飲み比べ>

    <用語解説>
    そのまま:ワインボトルからそのままグラスへ注ぐ
    ゆっくり添わせる:ワインをBirdyデキャンタに注いだら、少し斜めに傾けて内側をゆっくりなぞるように一周する。
    ちょい回し:ワインをBirdyデキャンタに注いだら、そうっと(←ココ大事!)1、2回、回す。

     

    そのまま:グレープフルーツ、ハニーサックル、洋ナシ、濡れた白い石を思わせるミネラルのフレッシュな香り。ふんわりしたきめの細かい泡とともに、熟した洋ナシやカリンの果実味が口いっぱいに広がります。

     

    ゆっくり添わせる:香りに白い花のような華やかさが加わります。みずみずしくフレッシュな白ワインのように、「ワイン」としての充実した味わいが前面にでてきました。マンダリンやアカシアのハチミツの果実味は、スパークリングワインというより、泡をキレイに内包した白ワイン、というイメージです。

     

    ちょい回し:香りにはブリオッシュやバニラの風味も加わり、より複雑に開いてきました。泡は少し控えめになりますが、そのぶん、ワインとしての果実味や複雑さ、骨格がしっかり浮かび上がってきます。スパイスやハーブ、濡れた白い石のようなミネラル感も加わります。

     

     

    ■ ワインライター西田恵のひとこと

    生き生きした果実味が魅力的な「そのまま」は、キノコやベーコンのキッシュと合わせて。鶏肉や豚肉など白身の肉料理は「ゆっくり添わせた」芯の強い複雑な味わいがぴったり。個人的には「ちょい回し」のリッチな味わいを、暖かい部屋で冷えた牡蠣に合わせたい!

     

    ワイン輸入元:ジェロボーム(株)
    http://www.jeroboam.co.jp/

     

    そのまま、ゆっくり添わせる、ちょい回し、グルグル回し? いろいろと試して、ご自身のお気に入りをぜひ探してみてくださいね!

    Text : Megumi Nishida

     

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  • 2017/11/30

    Birdy Decanter Laboratory

    11月のワイン / 02. ショウ アンド スミス シラーズ

    Birdy Decanter Laboratoryでは、季節をテーマに毎月2本ずつワインをピックアップ。Birdyデキャンタによる「時短デキャンタージュ」で楽しめる変化を、ワインライターの西田恵さんにレポートしていただきます。

     

     

    ハロウィンが終わると、街はあっという間にクリスマスへと衣替え。けれど11月は、グルメお待ちかねのジビエや白トリュフなどの食材がお目見えする時期。お祭り騒ぎの12月を迎える前に、旬のご馳走をしっとり堪能しませんか。一緒に楽しみたいのは、コクのあるスパークリング・ロゼと、オーストラリアの赤ワイン。スパークリングワインをデキャンタージュ? ええ、ぜひお試しください! BIRDY でワインライフに新しい感動を!

     

    ■ 11月のワイン vol.2 赤ワイン

    Shaw and Smith
    ショウ アンド スミス
    Shiraz
    シラーズ
    産地:オーストラリア アデレード
    ぶどう品種:シラーズ

     

     

    オーストラリアは最小の大陸と言われますが、どのくらい大きいか想像がつきますか?日本の22倍、なんとヨーロッパがすっぽり入ってしまうんです!ということは、ひとくちにオーストラリアワインと言っても、産地ごとの気候や地理、土壌はじつに多様。縦に長いイタリアの南北の差なんてメじゃありません。こちらはヨーロッパ全部が入ってしまう大きさなのですから! オーストラリアというと暑いイメージがありますが、標高の高い山間や海沿いには涼しい場所もあります。最近のワイン生産者たちは、そういった冷涼なところを選んで畑を拓き、洗練されたワインを生み出しています。

     

    ショウ アンド スミスは、従兄弟どうしのふたり、オーストラリア初のマスターオブ・ワインのマイケル・ヒル・スミスと、フライングワインメーカー(世界中のワイナリーを飛び回るワインコンサルタント)のマーティン・ショウによって1989年に設立されました。当時のオーストラリアワインの主流は、国中のぶどうをブレンドして造るパワフルなスタイル。しかしふたりが目指したのは、「単一畑やその土地ならではの味わいを表現した、国際品質のワイン」。南オーストラリアのアデレード・ヒルズで、冷涼な気候を活かした上品なワインを造っています。

     

    ■ ぶどうあれこれ

    古いぶどうの樹というとワインの本場フランスやイタリアにありそうですが、実は100年を超す古木が多く残っているのはオーストラリア。1843年に植えられたシラーもあります。なぜか?ヨーロッパのぶどうは、19世末から20世紀初頭にフィロキセラという根を食い荒らす害虫によって壊滅的なダメージを受けたからです。現在のぶどうは、このときにフィロキセラに耐性のある根に接ぎ木をして植えなおしたもの。いっぽう、オーストラリアにはまだフィロキセラがいません。なので、ヨーロッパから持ち込まれたぶどうがそのまま残っている畑があるのです。

     

    <Birdy デキャンタによる飲み比べ>

    <用語解説>
    そのまま:ワインボトルからそのままグラスへ注ぐ
    ゆっくり添わせる:ワインをBirdyデキャンタに注いだら、少し斜めに傾けて内側をゆっくりなぞるように一周する。
    ちょい回し:ワインをBirdyデキャンタに注いだら、そうっと(←ココ大事!)1、2回、回す。

     

    そのまま:カシスやプラム、カカオ、コーヒー、バタートーストなどの深い香り。プラムのこっくり深い果実味に、ひきたてのコーヒーのような香ばしさが調和した、ワイルドな味わい。タンニンはなめらかで、全体的にリッチな印象です。

     

    ゆっくり添わせる:豊かな香りに、なめし皮や湿った下草、スパイスの香りが加わり、より複雑になってきました。味わいは、果実味と香ばしさが一体となって、ふんわりソフトに。香りにみられたなめし皮の風味も加わります。

     

    ちょい回し:プラムやカシスの香りが戻ってきました。けれど今回は、深いというより軽やか。酸味も少しあって、食欲をそそる感じです。味わいは、よけいな贅肉が落ちて、すーっとなめらかに。「うまみ」も感じます。リッチというより洗練された味わいに変わりました。

     

     

    ■ ワインライター西田恵のひとこと

    「そのまま」のワイルドでリッチな味わいは、この時期ならではのジビエに合わせて!スパイシーな「ゆっくり添わせた」は、ピリ辛の中華料理とどうぞ。個人的には、うまみのある「ちょい回し」を、白トリュフたっぷりのタリヤリーニと楽しみたい!

     

    ワイン輸入元:ファームストン(株)
    http://www.farmstone.com/

     

    そのまま、ゆっくり添わせる、ちょい回し、グルグル回し? いろいろと試して、ご自身のお気に入りをぜひ探してみてくださいね!

    Text : Megumi Nishida

     

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  • 2017/11/17

    Birdy Decanter Laboratory

    11月のワイン / 01. ジェイ ヴィンヤーズ&ワイナリー ブリュット・ロゼ

    Birdy Decanter Laboratoryでは、季節をテーマに毎月2本ずつワインをピックアップ。Birdyデキャンタによる「時短デキャンタージュ」で楽しめる変化を、ワインライターの西田恵さんにレポートしていただきます。

     

     

    ハロウィンが終わると、街はあっという間にクリスマスへと衣替え。けれど11月は、グルメお待ちかねのジビエや白トリュフなどの食材がお目見えする時期。お祭り騒ぎの12月を迎える前に、旬のご馳走をしっとり堪能しませんか。一緒に楽しみたいのは、コクのあるスパークリング・ロゼと、オーストラリアの赤ワイン。スパークリングワインをデキャンタージュ? ええ、ぜひお試しください! BIRDY でワインライフに新しい感動を!

     

    ■ 11月のワイン vol.1 スパークリングワイン

    J Vineyards & Winery
    ジェイ ヴィンヤーズ&ワイナリー
    J Brut Rose
    ブリュット・ロゼ
    産地:アメリカ カリフォルニア
    ぶどう品種: ピノ・ノワール66%、シャルドネ33%、ピノ・ムニエ1%。

     

     

    スパークリングワインというと、フランスのシャンパーニュ、イタリアのプロセッコ、スペインのカヴァが有名ですが、実はカリフォルニアも、シャンパーニュの有名メゾンが進出するほどの名産地。シャルドネとピノ・ノワール、ピノ・ムニエという、シャンパーニュと同じ品種と製法(瓶内二次発酵)をもちいて造られた名品が次々と誕生しています。カリフォルニアというと、パワフルな赤ワインが有名ですが、これからはぜひ、スパークリングワインにも注目してみてください!

     

    “J”は、ソノマ地区の先駆者ジョーダン・ワイナリーのオーナー、トム・ジョーダンの子女ジュディが、1986年にリリースしたスパークリングワインです。トム・ジョーダンは1970年代にソノマの可能性を見いだしてブドウ畑を拓き、栽培、醸造ともに完璧主義者として知られます。ジュディはそんな父から多くのことを学びました。さらに自分でも、この四半世紀の間、ブドウの樹の仕立てかた、用いるブドウ樹の選定、収穫する際の成熟度、醸造方法などにさまざまな改良を重ね、品質向上に努めています。ブドウが栽培されているのは、カリフォルニアの中でもとくに冷涼な場所として知られるソノマ地区。ワインはステンレスタンクで発酵後、2年間の瓶内熟成を行っています。

     

    ■ ソノマあれこれ

    ソノマ市はカリフォルニア共和国の首都でした。えっ?カリフォルニア共和国なんてあったの?…….. はい、ありました。たった25日間でしたが。カリフォルニアは1579年のイギリス人の入植に始まり、スペイン、1823年にメキシコが独立してからはメキシコの統治下にありました。その後1846年米墨戦争中にメキシコ共和国から独立。カリフォルニア共和国(California Republic)が誕生します。その首都がソノマでした。しかし戦後はメキシコからアメリカに割譲されたため消失。現在のカリフォルニア州の旗に当時の国旗が反映されています。

     

    <Birdy デキャンタによる飲み比べ>

    <用語解説>
    そのまま:ワインボトルからそのままグラスへ注ぐ
    ゆっくり添わせる:ワインをBirdyデキャンタに注いだら、少し斜めに傾けて内側をゆっくりなぞるように一周する。
    ちょい回し:ワインをBirdyデキャンタに注いだら、そうっと(←ココ大事!)1、2回、回す。

     

    そのまま:ラズベリーやダークチェリー、クランベリーなどの熟した赤い果実の華やかな香り。熟成からくるブリオッシュの香りもわずかにあります。口に含むと、赤いベリーの味わいをやさしい泡が包み込んでふわっと広がります。

     

    ゆっくり添わせる:熟した果実味に、白い石や硬水を思わせるミネラルの香りが加わり、香りが軽やかに広がります。フルーツが前面に出ていた「そのまま」の味わいに、さわやかな酸味がフレッシュさを与えます。

     

    ちょい回し:これまではピノ・ノワールらしい赤いベリーの香りと味わいがメインでしたが、だんだんと、シャルドネらしい、洋ナシや白桃、白い花の風味も出てきて複雑になってきました。全体的には、より骨格もしっかりしてきます。

     

     

    ■ ワインライター西田恵のひとこと

    食前酒として華やかな雰囲気を楽しむなら「そのまま」で。フレッシュな甲殻類には味わい深い「ゆっくり添わせた」を。個人的には、キリリと凛々しい「ちょい回し」を牡蠣鍋と一緒に楽しみたい!

     

    ワイン輸入元:布袋ワインズ(株)
    http://www.hoteiwines.jp/

     

    そのまま、ゆっくり添わせる、ちょい回し、グルグル回し? いろいろと試して、ご自身のお気に入りをぜひ探してみてくださいね!

    Text : Megumi Nishida

     

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  • 2017/10/31

    Birdy Decanter Laboratory

    10月のワイン / 02. テヌータ・ディ・ビッビアーノ キアンティ クラッシコ モントルネッロ

    Birdy Decanter Laboratoryでは、季節をテーマに毎月2本ずつワインをピックアップ。Birdyデキャンタによる「時短デキャンタージュ」で楽しめる変化を、ワインライターの西田恵さんにレポートしていただきます。

     

     

    食欲の秋!がやってきました! 食材が豊富になってきたうえに、夏と冬が綱引しているような変わりやすい陽気の今、食べたいと思うものも、その日によって異なりますよね。そこで10月は、どんな料理にも合わせやすい、ワガママをきいてくれるオールマイティーなワインをご紹介します。料理に合わせてBIRDYで味わいを微調整すれば、1本のワインがさまざまな場で活躍してくれることまちがいなし!

     

    ■ 10月のワイン vol.2 赤ワイン

    Tenuta di Bibbiano
    テヌータ・ディ・ビッビアーノ
    Chianti Classico Montornello
    キアンティ クラッシコ モントルネッロ
    産地:イタリア トスカーナ
    ぶどう品種: サンジョヴェーゼ

     

     

    キャンティはイタリアの赤ワインでもっとも知名度が高いワインではないでしょうか。映画「ローマの休日」で、グレゴリー・ペック扮する新聞記者の部屋に置かれていたのもキャンティでした。新しい銘柄、知る人ぞ知る銘柄を見つけるのも、ワインの楽しみのひとつかもしれませんが、キャンティは歴史に磨かれ進化し続けてきた銘酒。変わり続けることで変わらないものを守りながら、いつの時代も多くの人に愛されてきたのです。

     

    ビッビアーノのワイナリーは、キャンティ・ワインの伝統産地であるカステッリーナ・イン・キャンティ市にあります。この地ではエトルリアや古代ローマ時代からブドウが栽培されてきました。ビッビアーノのオーナー一族は 1865 年からブドウとオリーブの栽培に情熱を注ぎ、時代の先端を行くダイナミックな栽培を実現してきました。また1950年代から半世紀以上にわたり、トスカーナの伝説ともいわれる銘醸造家ジュリオ・ガンベッリがワインコンサルトを務めたことも、ビッビアーノの品質向上を担いました。ワイナリーの伝統は父から子へと受け継がれ、現在は5代目のトンマーゾ・マッロッケージ=マルツィとフェデリコ・マッロッケージ=マルツィに継承されています。

     

    ボトルの首の黒い雄鶏:現在キャンティには、18世紀にコジモ三世が限定した区域から造られるキャンティ・クラシコと、より広域で生産されるキャンティの2種類があります。キャンティ・クラシコの目印は、黒い雄鶏(ガッロ・ネロ)の認証マーク。この黒い雄鶏には逸話があります。1208年、フィレンツェとシエナは領土争いに決着をつけるべく、夜明けを告げる鶏の鳴き声を合図に二つの都市から騎士を走らせ、出会ったところを国境に定めることにしました。フィレンツェは軍隊のシンボル黒い雄鶏を選び、前日に餌を与えないという奇策を講じました。腹をすかせた黒い雄鶏は夜明けを待たずに鳴き声を上げ、フィレンツェは大いに領土を拡大。黒い雄鶏はトスカーナのシンボルとなりました。

     

    <Birdy デキャンタによる飲み比べ>

    <用語解説>
    そのまま:ワインボトルからそのままグラスへ注ぐ
    ゆっくり添わせる:ワインをBirdyデキャンタに注いだら、少し斜めに傾けて内側をゆっくりなぞるように一周する。
    ちょい回し:ワインをBirdyデキャンタに注いだら、そうっと(←ココ大事!)1、2回、回す。

     

    そのまま:ドライいちじくやプラム、赤いバラ、ミントなどの、熟した果実の甘やかな香り。プラムやイチジク、ダークチェリーなどを思わせる完熟した果実味に、ざっくりした質感のタンニンが調和した、親しみやすい味わい。

     

    ゆっくり添わせる:熟した果実味に、湿った草や木の皮、鉄っぽいミネラルの香りが加わります。凝縮感のある果実味に適度な酸味がフレッシュさを与え、香りに感じた鉄っぽいミネラルの風味も加わり、味わいは複雑さを増してきました。

     

    ちょい回し:香りと味わいともに、リッチな果実味だけでなく、鉄っぽいミネラル、スパイス、なめし皮、バラのドライフラワーなど、さまざまな風味が加わり、複雑で、レイヤーがこまかになってきますが、それとともに、しっかりした骨格があらわれ、全体的に贅肉を落としたような磨かれた透明感も備わってきます。

     

     

    ■ ワインライター西田恵のひとこと

    い日には煮込み料理やラグーのパスタとリッチな「そのまま」を。「ゆっくり添わせた」複雑な味わいには、薫り高いキノコや魚介類をもちいた中華料理も合いそう。個人的には、芯の強い「ちょい回し」で炭火焼のステーキを楽しみたい!

     

    ワイン輸入元:スリーボンド貿易(株)
    http://www.threebond-trading.co.jp/product/index.html

     

    そのまま、ゆっくり添わせる、ちょい回し、グルグル回し? いろいろと試して、ご自身のお気に入りをぜひ探してみてくださいね!

    Text : Megumi Nishida

     

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  • 2017/10/30

    Birdy Decanter Laboratory

    10月のワイン / 01. シャトー・メルシャン 甲州きいろ香

    Birdy Decanter Laboratoryでは、季節をテーマに毎月2本ずつワインをピックアップ。Birdyデキャンタによる「時短デキャンタージュ」で楽しめる変化を、ワインライターの西田恵さんにレポートしていただきます。

     

     

    食欲の秋!がやってきました! 食材が豊富になってきたうえに、夏と冬が綱引しているような変わりやすい陽気の今、食べたいと思うものも、その日によって異なりますよね。そこで10月は、どんな料理にも合わせやすい、ワガママをきいてくれるオールマイティーなワインをご紹介します。料理に合わせてBIRDYで味わいを微調整すれば、1本のワインがさまざまな場で活躍してくれることまちがいなし!

     

    ■ 10月のワイン vol.1 白ワイン

    メルシャン
    シャトー・メルシャン 甲州きいろ香
    産地:日本
    ぶどう品種: 甲州

     

     

    日本固有のブドウ品種「甲州」。ワインとしても、食用としても、なじみ深いブドウですよね。では、甲州は日本にいつどうやって根付いたのでしょうか? これにはいくつかの説があります。ワイン用ブドウの故郷コーカサス地方からシルクロードを経て、1200年前に日本に渡来したという説。または、12世紀に現在の勝沼町で見つかった山ぶどうを改良したという説。明治時代に日本で最初に本格的なワインが造られたのも、この甲州からでした。

     

    メルシャンの源流は1877年創業の日本初の民間ワイナリー、大日本山梨葡萄酒会社。1949年に甘味を添加しない本格的なワインの戦後第一号ブランドとして「メルシャン」が誕生しました。目指したのは、「世界に認められる日本のワイン」。ワインは農産物という考えから、自社管理農園でのブドウ栽培を通じて得た知見や技術を、全国の契約畑農家に還元し、ともに発展する道を探っています。
    「シャトー・メルシャン 甲州きいろ香」は、ワインの香りの世界的権威であるボルドー大学デュブルデュー研究室とのプロジェクトにより生まれました。奥ゆかしい香りの甲州から香りのポテンシャルを引き出し、まったく新しいスタイルを築いたワインです。メルシャンは日本ワインの発展のためにと、この香りを生むプロセスを企業秘密にせず公開しています。

     

    実はこのワインの誕生には、日本人も深く関わっています。デュブルデュー教授の盟友で同じ研究室で技術指導を行った富永敬俊博士です。そのため、このワインのラベルには富永博士の著書『きいろの香り』に登場する「きいろ」という名の青い鳥が描かれ、未来の甲州ワインの香りの象徴としているのです。富永博士には生前何度かお目にかかったことがありますが、人間的にもとても素晴らしい方でした。そしてデュブルデュー教授はインタビューをするたび、富永博士の話をなさっては涙ぐんでいらっしゃいました。今は雲の上で、きっとおふたりでおいしいワインを楽しんでいらっしゃることでしょう。

     

    <Birdy デキャンタによる飲み比べ>

    <用語解説>
    そのまま:ワインボトルからそのままグラスへ注ぐ
    ゆっくり添わせる:ワインをBirdyデキャンタに注いだら、少し斜めに傾けて内側をゆっくりなぞるように一周する。
    ちょい回し:ワインをBirdyデキャンタに注いだら、そうっと(←ココ大事!)1、2回、回す。

     

    そのまま:レモンやグレープフルーツのような、フレッシュでキリリとしたシトラスフルーツの香り。口に含むと、シトラスの風味とともに、やさしい洋ナシの果実味もふんわり広がります。さわやかな酸味が余韻に残ります。

     

    ゆっくり添わせる:フレッシュなシトラスの香りに、白い花や白桃のようなやさしい香りが加わります。味わいは、洋ナシよりも、グレープフルーツをほおばったような、ほろ苦くジューシーな味わいが前面に出てきました。

     

    ちょい回し:レモンやグレープフルーツのフレッシュな香りが戻ってきました!少しライムのような青っぽさも加わります。味わいは、洋ナシとシトラスがバランスよく調和。すこーし、白コショウのようなスパイシーさや青いハーブの風味も加わります。

     

     

    ■ ワインライター西田恵のひとこと

    今日は天気がいいから魚介類のマリネやフリットなど軽やかな料理がいいなと言うときは、「そのまま」でフレッシュ感を楽しんで。ちょっと肌寒い日には「ちょい回し」ふくよかな味わいをキノコのソテーやテンプラとどうぞ。個人的には「ゆっくり添わせた」ほろ苦さを大根おろしたっぷりのサンマと楽しみたい!

     

    ■ ぶどう品種あれこれ

    カベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネなどコーカサス地方原産のワイン用ぶどうをヴィティス・ヴィニフェラ、コンコードやナイアガラなどアメリカ原産のジュースや食用ぶどうをヴィティス・ラブルスカと分類します。前者は糖度や酸度が高く、粒が小さくてタネや果皮の比率が高いのが特長。後者は「狐臭」と呼ばれる(実際にキツネ臭いわけではないのですが)風味が特長。日本ワインではデラウェアなどでその風味がみられます。

     

    ワイン製造元:メルシャン(株)
    http://www.kirin.co.jp/products/wine/

     

    そのまま、ゆっくり添わせる、ちょい回し、グルグル回し? いろいろと試して、ご自身のお気に入りをぜひ探してみてくださいね!

    Text : Megumi Nishida

     

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  • 2017/09/29

    Birdy Decanter Laboratory

    9月のワイン / 02. マリオ・マレンゴ バルベーラ・ダルバ・プニャーネ

    Birdy Decanter Laboratoryでは、季節をテーマに毎月2本ずつワインをピックアップ。Birdyデキャンタによる「時短デキャンタージュ」で楽しめる変化を、ワインライターの西田恵さんにレポートしていただきます。

     

     

    季節の変わり目は疲れが出がち。とくに今年は、猛暑だけでなく急激な気温の変化が多かったため、いつも以上に体調が不安定な方が多いのでは? こんなときはスパイシーな料理で乗り切りましょう! 今月は、和食や洋食だけでなく、スパイシーな料理にも合うワインをご紹介します。強い個性の料理に合うワインは、スタイルが個性的。BIRDYでその個性をお好みにアレンジして楽しんでくださいね!

     

    ■ 9月のワイン vol.2 赤ワイン

    MARIO MARENGO
    Barbera d’Alba Pugnane
    マリオ・マレンゴ
    バルベーラ・ダルバ・プニャーネ
    産地:イタリア ピエモンテ
    ぶどう品種: バルベーラ

     

     

    イタリア北部ピエモンテのワインというと、まず名前が挙がるのは「バローロ」でしょうか。白トリュフでも名高い街アルバを中心としたランゲ地方で造られる、イタリアきっての高級ワインです。ブドウ品種はネッビオーロ。しかし、実は1970年代までバローロは名前こそ有名だったもののネッビオーロの値段は安く、それより人気があり高い価格で取引されていた品種はバルベーラだったのです。とくに1950~60年代にはバルベーラは流行品種として国を超えて愛され、70年代のヒットソング「バルベーラとシャンパーニュ」は、今でも多くの人が口ずさむそう。タンニン(渋み成分)が強いネッビオーロに比べて、華やかなスミレの香りとフルーティーな果実味が特長のバルベーラは親しみやすかったのでしょう

     

    マリオ・マレンゴは1899年創立。ワイナリーとおもな畑があるのは、バローロ地区の中でも優美なワインを生むラ・モッラ村。3代目の当主マルコ・マレンゴが、妻のジェニーと息子のステファノと一緒に働く、家族経営の小さなワイナリーです。マルコはいつ会っても真っ黒に日焼けしているほど畑仕事に熱心な働き者で、彼の代になってワイナリーは世界的な成功を収めました。メインはラ・モッラ村で最高と評される区画から造るバローロですが、マルコはバルベーラの名手でもあります。バルベーラの畑があるのは、骨格のしっかりした男性的な個性で知られるカスティリオーネ・ファレット村。フルーティーなだけでなく、深みと複雑さを備えた味わいは、幅広い料理のよきパートナーとなる懐の深さを備えています。

     

    <Birdy デキャンタによる飲み比べ>

    <用語解説>
    そのまま:ワインボトルからそのままグラスへ注ぐ
    ゆっくり添わせる:ワインをBirdyデキャンタに注いだら、少し斜めに傾けて内側をゆっくりなぞるように一周する。
    ちょい回し:ワインをBirdyデキャンタに注いだら、そうっと(←ココ大事!)1、2回、回す。

     

    そのまま:プラムやサワーチェリーなど紫の強いベリーの高い香りに、熟成に用いた樽由来のバニラの甘い香りが調和しています。味わいも香りそのままに、ハッキリ強い果実味にバニラの甘さが溶け込んだ、パワフルで華やかな味わいです。タンニンもしっかりしています。

     

    ゆっくり添わせる:紫の強いベリーにスミレの優しい香りが加わって、より華やかに広がります。味わいは、パワフルだった果実味を優しい酸味がふわっと軽く包み、バニラの風味やタンニンとより一体感が増しました。

     

    ちょい回し:プラムやスミレの香りに、鉛筆の芯を思わせるようなミネラルや、なめし皮の香りも加わり、複雑になってきました。味わいも、フルーツが前面というよりは、黒い石のようなミネラル感やなめし皮、スミレやバラの華やかな風味が出てきて、味わいはどんどん複雑に。余韻に酸がキレイに残ります。

     

     

    ■ ワインライター西田恵のひとこと

    「そのまま」のフルーティーでリッチな味わいは、タレをしっかりつけたカルビやハラミなどの焼き肉に合わせて!「ゆっくり添わせた」複雑で華やかな味わいには炭焼きの赤身ステーキを!個人的には、「ちょい回し」のフルーティーかつ硬質なワインでポルチーニのクリームパスタを楽しみたい!

     

    ■ バローロ歴史あれこれ

    「バローロ」というと「王のワイン、ワインの王」と称えられますが、バローロにはその風格があるからというだけでなく、実際にワインの誕生や品質向上に王族や貴族が深く関わっています。ピエモンテ州の州都トリノはかつてサルデーニャ王国、イタリア王国の首都でもありました。のちにイタリア王国初代首相となるカヴール伯爵はこの地に赴任した際に、フランスからワインコンサルタントを招へいしてワインを近代化。サルデーニャ王カルロ・アルベルトも伯爵と同じコンサルタントを用いてワイン造りを始めました。カルロの息子イタリア初代国王ヴィットリオ・エマニュエーレ二世もこの地に別荘を構え、その子息はワイナリーを興しています。

     

    ワイン輸入元:テラヴェール株式会社
    http://www.terravert.co.jp/

     

    そのまま、ゆっくり添わせる、ちょい回し、グルグル回し? いろいろと試して、ご自身のお気に入りをぜひ探してみてくださいね!

    Text : Megumi Nishida

     

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  • 2017/09/29

    Birdy Decanter Laboratory

    9月のワイン / 01. ゲヴュルツトラミネール ロッシュ・カルケール

    Birdy Decanter Laboratoryでは、季節をテーマに毎月2本ずつワインをピックアップ。Birdyデキャンタによる「時短デキャンタージュ」で楽しめる変化を、ワインライターの西田恵さんにレポートしていただきます。

     

     

    季節の変わり目は疲れが出がち。とくに今年は、猛暑だけでなく急激な気温の変化が多かったため、いつも以上に体調が不安定な方が多いのでは? こんなときはスパイシーな料理で乗り切りましょう! 今月は、和食や洋食だけでなく、スパイシーな料理にも合うワインをご紹介します。強い個性の料理に合うワインは、スタイルが個性的。BIRDYでその個性をお好みにアレンジして楽しんでくださいね!

     

    ■ 9月のワイン vol.1 白ワイン

    Domaine ZINT -HUMBRECHET
    Gewurztraminer Roche Calcaire
    ドメーヌ・ツィント・フンブレヒトライマット
    ゲヴュルツトラミネール ロッシュ・カルケール
    産地:フランス アルザス
    ぶどう品種: ゲヴュルツトラミネール

     

     

    「最後の授業」という小説をご存じですか? 普仏戦争に負けたから明日からフランス語は使えなくなる、これが私の最後の授業です、と学校の先生が「フランス万歳」と黒板に書いて教室を去る物語。この舞台がフランス北東部のアルザスです。鉱物資源に恵まれ、ライン川という販路を持っていたドイツ国境にあるアルザス地方は、古くからフランスとドイツで所有を競い合ってきたため、多くの悲劇の舞台となってきました。とはいえ、実はこの小説が書かれた当時、アルザスにはドイツ系住民が多かったため、実質、多くの人は言葉に困ることはなかったんです。アルザス語はドイツ語の方言のようなものですしね。小説で描かれた重要な点は、精神的なものなのでしょう。

     

    フンブレヒト家は普仏戦争より200年も前、1620年からブドウ栽培をしてきた歴史あるワイナリーです。11代目のレオナール・ウンブレヒトの時代にワインは世界的な成功を収め、アルザスを代表するワイナリーのひとつとなりました。12代目にあたる現当主のオリヴィエは若干26歳のときに世界最難関の資格、マスター・オブ・ワインを取得。フランス人初の快挙でした。オリヴィエはビオディナミ栽培(*)にも積極的に取り組み、認証団体の会長も長年にわたり務めるなど、目覚ましい活躍を続けています。
    ワイン名の“ロッシュ・カルケール”とは、“石灰岩”の意味。石灰岩の多い畑で生まれたワイン。フンブレヒトでは土壌ごとに最適な品種を栽培しています。
    *ビオディナミ:ルドルフ・シュタイナーが提唱した農法。天体の作用を農作物の生育に活かし、ホメオパシー療法のような物質を畑に与えることで土壌の活性化を促す。

     

    アルザスというとフランスの北に位置するせいか、寒い産地と思われがち。けれど実際は、大陸性気候で夏は暑く、降雨量も南仏のモンペリエと同程度しかありません。アルザスワインは、ドイツとフランスの良いところを併せ持っています。ドイツ的なところは、リースリングやゲヴュルツトラミネールなど白ワインが多いこと、ブドウ品種の名前がラベルに大きく表示されること。フランス的なところは、グラン・クリュなど畑の格付けがハッキリしていること、料理との相性を重視していることなどです。もうひとつ重要な点は、土壌が多様なこと。ヴォージュ山脈の隆起によってできた土壌はモザイクと称されるほど。アルザスは7種類のブドウ品種と多様な土壌によって、じつに多彩なワインが生まれる産地なのです。

     

    <Birdy デキャンタによる飲み比べ>

    <用語解説>
    そのまま:ワインボトルからそのままグラスへ注ぐ
    ゆっくり添わせる:ワインをBirdyデキャンタに注いだら、少し斜めに傾けて内側をゆっくりなぞるように一周する。
    ちょい回し:ワインをBirdyデキャンタに注いだら、そうっと(←ココ大事!)1、2回、回す。

     

    そのまま:バラやライチ、アンズ、黄桃、エキゾチックなスパイスなどの、むせかえるように豊満な香りと味わいが口いっぱいに広がります。香りは甘く、果実味もボリューム感がありますが、味わいはあくまで辛口。

     

    ゆっくり添わせる:トロッと甘い香りに、濡れた白い石を思わせるミネラルが加わります。同時に、味わいにもキリリとした硬質さが加わり、果実味とミネラル、酸味のバランスがとれて複雑で濃厚なテイストに。

     

    ちょい回し:濡れた岩のようなミネラル感が香りにも味わいにも強くなってきます。あふれんばかりの果実味に強いミネラルが加わることで、味わいは豊満というより鋼のような強さを持つ男性的なテイストへ。

     

     

    ■ ワインライター西田恵のひとこと

    エビチリやスパイシーな料理、またトマトを使ったピリ辛料理には「そのまま」のリッチな味わいをどうぞ。 フォアグラやブルーチーズと合わせるなら「ゆっくり添わせた」複雑な味わいを。個人的には、豚肉など白身の肉料理にキノコのソテーを添えて「ちょい回し」の深いミネラルテイストと合わせたい!

     

    ■ ブドウ品種あれこれ

    ゲヴュルツトラミネール、舌をかみそうな名前ですよね。ゲヴュルツとはドイツ語でスパイスの意味。原産は北イタリアで、名前はチロル地方のトラミン村に由来します。それがドイツを経由してアルザスに持ち込まれました。名前のとおりスパイスと濃厚なフルーツや花の香りが特長。辛口から甘口まで幅広いワインが造られます。

     

    ワイン輸入元:日本リカー株式会社
    http://www.nlwine.com

     

    そのまま、ゆっくり添わせる、ちょい回し、グルグル回し? いろいろと試して、ご自身のお気に入りをぜひ探してみてくださいね!

    Text : Megumi Nishida

     

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  • 2017/08/25

    Birdy Decanter Laboratory

    8月のワイン / 02. ライマット アニマ・ロゼ

    Birdy Decanter Laboratoryでは、季節をテーマに毎月2本ずつワインをピックアップ。Birdyデキャンタによる「時短デキャンタージュ」で楽しめる変化を、ワインライターの西田恵さんにレポートしていただきます。

     

     

    いよいよ本格的にスタート、2017夏! 日本はいつから熱帯に?と首をかしげたくなるほどの陽射しと湿気に食欲も減退しがちですが、こんなときはロゼをお供にどうぞ!白ワインのようにフレッシュで軽快で、かつ赤ワインの持つほのかに渋いタンニンを併せ持つオールマイティーなロゼは夏の強い味方。Birdyデキャンタでお好みの味わいに仕上げて、アペリティフから肉料理までしっかり対応できる懐の深いロゼワインを楽しんでみませんか。

     

    ■ 8月のワイン vol.2 ロゼワイン

    RAIMAT
    VOL d’ANIMA de RAIMAT Rose
    ライマット
    アニマ・ロゼ
    産地:スペイン カタルーニャ
    ぶどう品種: ピノ・ノワール、シャルドネ

     

     

    スペイン北東部のカタルーニャ地方は、スパークリングワイン「カヴァ」で有名な産地です。フランスのシャンパーニュ地方で修行したコドルニウ社のホセ・ラベントスが1870年に初めてスパークリングワインを造ったのが始まり。また、20世紀に入ってからは、カヴァだけでなくスティルワイン造りが発達。最新技術やフランス品種をいち早く導入するなど、カタルーニャ地方ワイン産業の発展はスペイン全体ワインの近代化の大きな牽引役となりました。

     

    ライマット社は1914年創業。コドルニウ社のマニュエル・ラベントスが荒廃した農地に可能性を見出して開墾を始めました。現在は2245ヘクタールのブドウ畑を所有。これはヨーロッパ最大級の広さです。どのくらい広いかというと、フランスのシャブリというワイン産地全体の栽培面積がおよそ4850ヘクタールですから、その半分近くの広さをライマット社が持っていることになります。ライマットは規模は大きいですが、有機栽培に取り組んでいて、2019年までにすべての畑を有機栽培にする予定だそう。ライマットはカタルーニャ語で「ぶどう」と「手」の意味。ぴったりなネーミングだと思いませんか?

     

    スペインはそれぞれの産地ごとに土地に合ったたくさんの土着品種(テンプラニーニョとかボバルとか)を栽培しています。場所をきちんと選べば、他の国の土着品種もうまく育ちます。このロゼに使っている、本来はフランス品種であるピノ・ノワールやシャルドネも、ライマットの綿密な調査によって選ばれた区画で栽培されました。「アニマ」は食事と合わせることを重視して造られたシリーズ。ライマットのすべてのワインには、ボトルの首のところに数字が書かれています。数字の小さいものは軽やか、大きくなるほどフルボディ。わかりやすい目安ですよね。

     

    <Birdy デキャンタによる飲み比べ>

    <用語解説>
    そのまま:ワインボトルからそのままグラスへ注ぐ
    ゆっくり添わせる:ワインをBirdyデキャンタに注いだら、少し斜めに傾けて内側をゆっくりなぞるように一周する。
    ちょい回し:ワインをBirdyデキャンタに注いだら、そうっと(←ココ大事!)1、2回、回す。

     

    そのまま:ラズベリーやイチゴの愛らしい果実味がしっかり主張した、フルーティーな味わい。ピノ・ノワールの印象が強いです。

     

    ゆっくり添わせる:洋ナシや白桃など、シャルドネ由来の風味も出てきました。また、さわやかな酸味も、よりいっそう感じられるように。

     

    ちょい回し:ピノ・ノワールとシャルドネの風味が一体となり、酸味もバランスよく、華やかに広がります。

     

     

    ■ ワインライター西田恵のひとこと

    お気に入りはちょい回し。トマトの冷製カッペリーニやエビのグリルなど合いそうです!そのままはアペリティフか、デザートと一緒でも楽しめそう。ゆっくり添わせるは、白身魚のマリネや焼き鳥の塩とぜひ!

     

    ■ カヴァあれこれ

    カヴァは、実は1960年代まで「チャンパン」と呼ばれていました。けれどフランスのシャンパーニュの生産者に抗議されたため、1970年に名前を「カヴァ」と改めたのです。

     

    ワイン輸入元:国分グループ本社株式会社
    http://www.kokubu.co.jp/brand/009/946/7577308.html

     

    そのまま、ゆっくり添わせる、ちょい回し、グルグル回し? いろいろと試して、ご自身のお気に入りをぜひ探してみてくださいね!

    Text : Megumi Nishida

     

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